コントラーダ

Siena - Tuscany - Italy

コントラーダ

シエナの旧市街は3つの丘に沿って広がり、それぞれの丘は”Terzo di Città”、”Terzo di San Martino”、”Terzo di Camollia”と呼ばれ、町を3分割しています。この3区画はさらに17の区域に細分化することができ、この区域がコントラーダと呼ばれます。

コ ントラーダの数は全部で17。各コントラーダは動物などのシンボルを名前とし、モットーを掲げています。各シンボルは、さまざまな紋章や伝承などを取り込 みながら、長い歴史の中で形成されました。17のコントラーダは、Aquila (ワシ)、Bruco (イモムシ)、Chiocciola (カタツムリ)、Civetta (フクロウ)、Drago (竜)、Giraffa (キリン)、Istrice (ヤマアラシ)、Leocorno (ユニコーン)、Lupa (雌オオカミ)、Nicchio (貝)、Oca (アヒル)、Onda (波)、Pantera (ヒョウ)、Selva (森)、Tartuca (カメ)、Torre (塔)、Valdimontone (雄羊)。

コントラーダ は、中世の軍事事情が基盤となっています。当時、シエナの町は、フィレンツェなど近隣の町から自治を守るために軍隊を配備していました。武器や兵科ごとに 編成されていた各部隊がコントラーダの起源となっており、当初は59のコントラーダに分かれていました。時を経てコントラーダは編成淘汰され、各隊の運営 機能や軍事的機能を失います。しかし、コントラーダはただ地理的に町を区画するようになったわけではなく、シエナの人々の魂を包括するような存在となりま した。洗礼、結婚、葬儀、パリオ祭、食事貝、パーティーなど、コントラーダの担う役割は広く、人々の生活から切り離せません。

各コント ラーダは、美術館、泉、洗礼盤を所有しています。また、それぞれに敵対するコントラーダや同盟を結んでいるコントラーダを定めています。(厳密には、 Ocaには同盟コントラーダがありません。一方でBruco、Drago、Giraffa、Selvaには公式なライバルがありません。)