Palio パリオ祭

Siena - Tuscany - Italy

シエナのパリオは世界的に有名なお祭で、毎年7月2日と8月16日に開催されます。観客の中には、アンディ・ガルシア、スティング、トム・ハンクスなどの国際的なスターの姿も多く見かけられます。

時期

毎年7月2日と8月16日の2回。

場所

市の中心に位置するカンポ広場(Piazza del Campo)。

概要

シエナ旧市街を分ける17地区はコントラーダと呼ばれ、各パリオごとに10のコントラーダが馬のレースで競い合います。

パリオ祭当日

当日の朝、ジョッキーと馬は各コントラーダの教会で勝利の祝福を受けてレースに臨みます。レース前にはパレードがあり、中世の装束を身にまとった各コントラーダの代表が旗を振り太鼓をたたいて旧市街を行進し、各コントラーダはカンポ広場へ向かいます。広場では各コントラーダや近隣の町の代表者、馬や牛などが中世の装束に身を包み、荘厳なパレードが行われます。パレードが終わるとすぐにレースとなり、熱狂は頂点に達します。

スタートラインに並ぶ順番は抽選で決められます。裸馬にまたがったジョッキーは、ライバルの進路妨害を計るなど最後の瞬間までお互いに交渉を行います。ス タートの大砲が鳴り響くとともにいっせいに馬は走り、ジョッキー同士は鞭で叩き合うなど過酷なレースが展開されます。ジョッキーが落馬しても、頭にコント ラーダの勲章がついた状態で馬がゴールすれば有効な勝利となります。レース自体の所要時間は約1分半です。

勝者

勝利の栄光を手にするのは、1位でゴールしたコントラーダのみです。また、自らが勝たずとも嬉しく祝うべきは、ライバル のコントラーダの敗退です。勝利の座 に着いたコントラーダは「赤ちゃん」として若返り、当コントラーダの人々は首にかけたスカーフにおしゃぶりをつけます。逆に長く勝利を手にしていないコン トラーダは「ノンナ(おばあちゃん)」となってしまいます。優勝したコントラーダの地区では馬を主役に屋外で晩餐会が続き、次のパリオまでさまざまな催し を開催して勝利を祝います。

パリオ祭の準備

お祭の当日は、パリオ祭のほんの一部。その真髄は、シエナの魂ともいえるコントラーダの人々に宿っています。

・各コントラーダは入念にジョッキーを選び、コントラーダの代表者が交渉をします。人気のジョッキーには、複数のコントラーダが交渉を持ちかけることもままあ ります。ジョッキーはサルデーニャ出身者が多く、パリオ祭で勝利すると高額の賞金をコントラーダから受けることができます。

・一方、馬は各コントラーダが選 ぶことができず、パリオ祭の3日前にカンポ広場で抽選で決定されます。当日までの間、馬は各コントラーダが所有する厩(うまや)で過ごし、厩には24時間 体制で監視がつきます。

・パリオ祭の1週間前になると、会場となるカンポ広場は土で覆われレーストラックが準備されます。

・各コントラーダでは一年を通して、食事会やコンサートなどさまざまな催しを行い結束を固めます。

起源

起源は13世紀にさかのぼり、1260年のモンタペルティの戦いでシエナが勝利した際に、聖母マリアに感謝の祈りを捧げ、祭と馬のレースを行ったのが始まりと言われています。

おすすめ

  • 各コントラーダの行事に参加する。

パリオの時期が近づくと、各コントラーダではさまざまな催しを行います。食事会や屋外パーティーなど、参加が一般に開かれているものも多くありま す。(予約や実費が必要な催しもあり。)タウン誌やローカル新聞などに情報があるのでチェックしてみましょう。ダンテの加害プログラムでは、コントラーダ の美術館を訪ねたり、パリオに関連するアクティビティがたくさんあります。ぜひ参加してください。

  • パリオ祭に関連する行事も見物してみる。

祭の日が近づくと、カンポ広場ではさまざまな催しが行われます。レースに参加するコントラーダの抽選会や、馬の選出や抽選、プローバと呼ばれる試走などがあります。いずれもコントラーダの人々は「熱く」なっているので、祭の同日同様、発言や行動には十分注意しましょう。

  • 当日、レース前にコントラーダの教会に行ってみる。

各コントラーダがカンポ広場に入場する前は、教会で勝利祈願が捧げられ、馬への洗礼が行われます。見学時は騒がず静かにしましょう。

  • 当日、レースやパレードを観る。

無料の鑑賞場所は、馬の走行コースに囲まれた広場内になります。早くから場所取りをとる人もたくさんいます。場所取りをする場合は、熱射病・日射病にならないよう気をつけましょう。走行コースの外にならんだ木のベンチは、すべて有料で予約制となっています。値段は高いけれど、見晴らしは最高です。

  • 当日、レース後もパリオを祝う。

二回のパリオは、それぞれ二つの教会にいるマリア様に捧げられています。レースが終わると勝利の感謝をこめて教会にお参りをします。(7月はサン・プロヴェンツァーノ教会、8月は大聖堂ドゥオーモ)体力が残っている場合は、熱狂に包まれた教会を見てみるのも楽しみの一つです。勝ったコントラーダは一晩中パレードをし、祝い続けます。コントラーダの地区に行くと、祝い酒のワインが振舞われます。勝利の美酒をおすそわけしてもらいましょう。


勝者

勝利の栄光を手にするのは、1位でゴールしたコントラーダのみです。また、自らが勝たずとも嬉しく祝うべきは、ライバル のコントラーダの敗退です。勝利の座 に着いたコントラーダは「赤ちゃん」として若返り、当コントラーダの人々は首にかけたスカーフにおしゃぶりをつけます。逆に長く勝利を手にしていないコン トラーダは「ノンナ(おばあちゃん)」となってしまいます。優勝したコントラーダの地区では馬を主役に屋外で晩餐会が続き、次のパリオまでさまざまな催し を開催して勝利を祝います。また、他のコントラーダも年を通じて活動しています。

 
ブログにもパリオ祭についての詳しい説明があります。
ブログの記事はこちらから。